きっかけは2つのキーワード。「L字型キッチン」と「武庫之荘」

兵庫県尼崎市 N邸

ご自宅でソーイングのお仕事をされているお母様と美容師のお嬢様。お父様を亡くされてから多忙な2人暮らしが続いていました。

「最初はリフォームなんて考えてなかった」というお母様、「突然リフォームが始まって驚いた」というお嬢様。

お片づけの依頼からどのようにリフォームに至ったのか、お片づけリフォームをして変わったことや気づいたこと、心情の変化などを語っていただきました。

お片づけからリフォームへ

気がつけば入居から25年。その間に様々な悩みと不満を抱えていたお母様。

片づかない部屋。使いにくいキッチン。気に入らない壁の色…。でもそれらの不満はどうにも言葉にできない。

モノが多すぎる気がする。片づけが苦手なのかもしれない。どうしたらいいのかまったくわからなくて、でも仕事には追われる日々。

「特にリビングと台所の収納に困っている」とご相談を受けたことから、お片づけが始まり、そしてリフォームへと発展しました。

お片づけ

家のお片づけが進まないことは大きな悩みでしたが、L字型キッチンの収納には大きな不満が募っていました。

何も出ていないカウンタートップを目指して片づけると、次に使うときどこに収納したがかわからなくて、無駄に時間を費やしてしまう。

毎日のように「L字型キッチン」で検索しては、どうにか使いやすくしたいと考えていたところ、山口のブログに出会ったそうです。

「まさか武庫之荘に!」

と運命を感じ、やりとりがスタートしたのですが「とあること」でお母様は驚きました。

すぐにでもお片づけの方法を教えてくれると思っていたら、まず最初に送られてきたのはヒアリングシート。アドバイスやテクニックではなかったのです。

「どんな生活をしているかということを聞かれて、お片づけにそんな事(が必要)?って」とお母様。

ライフスタイルを確認することは、お片づけサポートにとって大切なこと。

家族構成や暮らし方で収納方法は変わります。各部屋に何が置かれているか細かく洗い出していくことで、家中の持ち物や収納品が改めて把握できます。

まずヒアリングシートで事前にポイントを把握しておいて電話でお話を伺い、さらに対面でも話を聴き続けていくと、L字型キッチンの使いづらさや家に対する不満、お母様が抱えていた悩みなどがどんどんあふれ出しました。

こうして、お片づけサポートが始まったのです。

◎リフォームの決め手はヴィータス パネル。

お片づけサポートを進めるにあたって最初に提案したのは、モノを絞ること。

1~2回しか使っていないエアロバイク、お嬢様が子どもの頃弾いていたピアノやおもちゃなど、使わなくなったものを手放すことです。

「新婚当初から使っているけどずっと色が気に入らない」という25年物のこたつテーブルも、思い切って廃棄することに。

次に、山口はリビングの使われ方とレイアウトに注目しました。

部屋の片隅にあったお母様のソーイングスペースと、小さな座卓に置かれていたお仏壇の位置が気になったのです。

モノを減らしつつ、レイアウトや動線を変えるための収納方法として考えたのが、ヴィータス パネルの採用でした。

ヴィータス パネルとは?

住まい方アドバイザー近藤典子さんの監修によって開発された、新しい考え方の収納です。生活スタイルの変化に合わせて構成が変えられるため、今回の提案にピッタリだったのです。

◎提案は3つの方向性で

予算によって施工内容が大幅に違ってしまうため、提案には幅をもたせることにしました。

既存品を使う案、新しい収納品を購入する案、そして大工仕事が必要なヴィータス パネルを使う案、という3つの方向でご提案しました。

ヴィータス パネルの案を見た時、お母様の目がキラリ。

無印良品がお好きなお母様は良いものをたくさんお持ちでした。これらを活かしつつ収納を検討するということもあって、ヴィータス パネルの採用が決まったのですが、一目で気に入っていただいたようで、提案した側としても嬉しい気持ちになりました。

リフォームに発展した経緯を振り返り、お母様はお嬢様の一言で決めたと語ってくださいました。

お嬢様は、25年という長い時間に重なった不満や後悔を察しておられたそうで、後押しの言葉につながったとのことでした。

「洋服と趣味のモノが飾れて、使い勝手はすごくいいです」という感想をいただきました。

お片づけサポートから始まったリフォームでしたが、満足していただけたことをうれしく感じています。

リビング

◎ご主人のお仏壇がリビングを見渡せる位置に

リビングに導入したヴィータス パネルは、モノをスッキリと美しく収納できるだけでなく、お部屋を広く見せてくれます。

ロールスクリーンを使って収納を隠すこともご提案に含めました。

そんなパネルには、お母様のソーイングコーナー、お嬢様のアウター、そして亡きご主人のお仏壇をコンパクトにまとめることができました。

モノ減らしをがんばったお母様の努力が実を結んだ結果が、リフォームの成功につながりました。

膝を痛めて床生活が辛くなっていたお母様のために、ソーイングコーナーにはデスクをご用意することで、収納と椅子生活の両立が可能になりました。

また、お嬢様が上着を取ってから外出するまでの動線がとてもスムーズに。

そしてお仏壇のご主人にごあいさつしやすくなったことも大きなポイントでした。穏やかな笑みを浮かべるお写真からは、リフォームで快適になった生活を喜び、ご家族の生活を見守るあたたかな目線を感じます。

◎既存のステンドグラスの美しさが復活

リビングのリフォームでは、他にも思わぬ良い結果が待っていました。

そのひとつは、壁。

新婚当初、入居を決めたその物件では建具の色を選ぶことができたそうです。

「年齢を重ねたら濃い目の落ち着いた色が好きになるかな」
と思い、暗い色を選んだお母様でしたが……。

「全然好きになれなかった!(笑)」

25年間後悔していたという空間が、リフォームで明るく開放的に変身を遂げました。

もうひとつは、照明。

リフォーム後のリビングでは、ブルーのステンドグラスで作られた照明がひときわ目を惹くようになりました。これはお母様がご結婚前に趣味で制作されたもので、以前は部屋の暗さにステンドグラスも沈んでいたとのこと。

「先日娘の友達が来て、ステンドグラス照明を見てすごく驚いていたんです。そんな珍しいものかな?」とお母様。

ステンドグラスの美しさが、ブルーの壁紙や明るい床の色との相乗効果で、よりいっそう映えるようになりました。

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